まずは、釣りの種類について

釣りには、河川釣り、渓流釣り、池や沼での釣り、海釣りなど、があります。
海釣りには、防波堤や磯(いそ)でクロダイやメジナを狙う釣り、砂浜で遠投してシロギスやカレイを狙う投げ釣り、釣り船に乗って真鯛(まだい)、あじ、メバルなどを狙う船釣り、などがあります
船釣りについて
船釣りは沖の海域まで出るため、海岸の砂浜や磯(いそ)、防波堤などからの釣りよりは、多くの釣果が期待できます。また、船長が釣れる魚の情報やポイントを熟知して案内し、狙いの魚を釣らしてくれますので、釣りに専念して楽しむことができます。
しかし、費用が1万円程度は必要なので頻繁には行きにくいですね。
釣り船の予約
船釣りをするには、まず予約する必要があります。釣り船はインターネットで調べるとたくさん検索されます。初めての人は、この情報から自分の希望条件にあったところを選び、申し込むことになります。
その際に、知っておくべきことは、まず”貸し切り”と”乗り合い”の2種類があることです。単独で行く場合は”乗合船”ですし、仲間とグループで行く場合は”貸し切り船”になるでしょう。そのほかに、餌や氷が料金に含まれているのかどうか、出発時間と帰着時間が何時になっているのかなどは、事前に確認しておきましょう。
船酔い対策
船酔いがひどいときは釣りどころではなくなり、”2度と船釣りはしたくない”となります。初めての人は念のために次のようなこと守るとよいでしょう。
・前夜は睡眠をよくとります。
・船に乗る前に油っこいものの食べ過ぎ、お酒を飲み過ぎはやめましょう。
・波が高くなくても事前に船酔いの薬を飲んでおきましょう。
・気分が悪くなりかけたら、遠くの景色を見るようにしましょう。
竿などの船釣りに必要な道具
船釣りを始めるために必要な道具は、小道具を含めるとたくさんあります。
直接魚を釣り上げるための道具としては、タックルと呼ばれる、竿、リール、釣り糸(ライン)の3種類の他に仕掛けとエサがあります。
仕掛け、エサは対象の魚によって全く異なりますので、釣り船店や釣り具店に確認して魚種に適したものを購入/準備しましょう。タックルについては次に説明します。
竿

船釣りをする上で1番重要なのが竿と考えても良いでしょう。一般的な海釣りだと3.6から5.2メートルくらいの竿を使用しますが、狭い船内で使用するには1.8から3.3メートルくらいまでの長さの竿を使用します。
ベテランの釣り師は狙う魚の種類によって竿の長さ、調子、錘(おもり)の負荷を細かく変えるため、何本もの竿を持っていますが、はじめのうちは、対象の魚によって、次の3本の中から準備したらよいでしょう。
釣り竿の調子とオモリ負荷
上の竿についての引用文の中に、調子とか負荷とか、わかり難い言葉が出てきました。
下に説明します。
釣り竿の調子
釣り竿の調子釣り竿の調子とは一言で言うと「竿の曲がり方」で、オモリをぶら下げたときや魚が掛かったときに釣り竿がどのように曲がるかを指します。
オモリ負荷
釣り竿にはオモリ負荷の表示があります。オモリ負荷とはその竿が背負えるオモリの範囲を示しています。例えばオモリ負荷10号~30号と表示されている竿は、その範囲の号数のオモリを使用するのが最適であることを表します。
竿の調子とは腰の強さが竿のどこにあるかを示します。下の図を参照ください。
負荷とはどのくらいの号数の錘(おもり)まで使えるかを示します。
リール
タナが重要な釣りはカウンター付のリールが良いでしょう。カレイ、アイナメなどの底物やジギングで使用する場合は、底まで落としますので、カウンター付でなくてもよいです。
なお、使用する錘(おもり)が重く、かつ水深が深い場所で使用する場合などには、高価ですが電動リールが便利です。
ライン
船釣りではナイロン製のラインではなくPEラインと呼ばれるポリエチレン製を使用します。普通のナイロンラインに比べて5倍の強度があり、低伸度なので魚の当たりが手元まで伝わりやすいのです。
ただし、値段が高く、摩耗性がナイロンに比べて劣るため、根がかりすると切れやすい欠点もあります。
最近評判の船釣り”ジギング”の紹介
ジギングとは、ルアーフィッシングの1種で、金属製の魚の形をしたもの(ジグ)を海に落とし、海底に着いたらリールを巻く→シャクる→リールを巻くというアクションを繰り返して、ルアーを小魚に見せかけて大きい魚を釣り上げるというフィッシングです。
誰でもが大きい魚やうまい魚を手っ取り早く釣ることができるためかその人気も急上昇し、現在ではジギング専門のジギング船(釣り船)も多くなりました。
最近になってジギングが幅広く定着した背景には、伸びがなく強いPEラインの登場があります。海底にある重いルアーに適切な動きをさせるには、伸びの大きいナイロンのラインでは困難だったのです。
おわりに(船釣りと竿などの道具)
ここまで船釣りのあれこれを紹介してきましたが、いかがでしたか? 皆さんは釣り船にジギング船があるなんて知っていましたか? 筆者も若いころによく船釣りをしましたが、ジギングと言う言葉は聞いたことがありません。
海釣りの道具は、竿、リールなど、かなり高額です。船釣りの場合は、1種類だけでなく何種類かそろえる必要があり、釣り船の費用もかかります。船釣りは収穫物があるとはいえ、お金のかかる趣味といえます。
初めて船釣りに行く場合には、竿、リールを自分で購入準備するのではなく、釣り船宿で借りることも考えられます。仕掛けも含めて貸し竿を用意している釣り船宿も多いようです。1回行っただけで、やめてしまうこともあり得ますので、竿、リールを購入するのは、しばらく待つのもありでしょう。