維新三傑のひとり大久保利通の子孫の評価がすごい!

明治維新の立役者として評価される大久保利通。維新後も1878年の紀尾井坂の変で暗殺されるまで、明治新政府の参議、内務卿として様々な政策を実施し近代日本の礎を築いたと評価されます。案外知られていないのが大久保利通の子孫たち。実は子孫たちも高い評価を受けています。

目次

  1. 大久保利通について
  2. 大久保利通の哀悼碑
  3. 大久保利通の墓
  4. 大久保利通の評価
  5. 評価される大久保利通の子孫たち
  6. まとめ

大久保利通について

西郷隆盛、木戸孝允とともに維新三傑と称される大久保利通ですが、どのような生活をおくったのでしょうか。

生い立ち

大久保利通は文政13(1830)年8月10月に、薩摩国鹿児島城下に薩摩藩士・大久保利世と福の長男として生まれました。大久保家の家格は御小姓与と呼ばれる下級の身分であり、生活は豊かなものではなかったようです。あまり身体が丈夫ではなかったため、武術は得意ではありませんでしたが、郷中では抜きんでて学問に優れていたようです。藩校造士館に通い始め、そこで、その後同じく維新の立役者となる西郷隆盛と出会います。

西郷隆盛

大久保利通の盟友・西郷隆盛

立身出世

最初は、藩の記録所書役助として出仕しますが、嘉永3(1850)年のお由羅騒動では父・利世とともに連座して罷免され謹慎処分となってしまいます。しかし、その後、名君島津斉彬に抜擢されるとメキメキ頭角を現し、斉彬の死後その遺志を継いだ島津久光の下で西郷隆盛、小松帯刀らとともに藩政の中心人物となっていきます。また、当初は公武合体(朝廷と幕府を結び付けて幕府を強化する政策)を目指していましたが、後に長州藩、土佐藩と連携して討幕を目指していくことになります。

明治維新後

明治維新後は参議に就任し、版籍奉還や廃藩置県などを行い、中央集権体制の確立をめざしました。盟友だった西郷隆盛とは、征韓論で対立。西郷らの失脚に伴い、初代内務卿に就任します。鹿児島に帰郷した西郷が起こした西南戦争では、政府軍の総指揮を担当し、武力鎮圧を行いました。ただ、大久保の急速的な政策には不満な者も多く、明治11(1878)年、石川県士族の島田一郎らにより紀尾井坂で暗殺されました。享年49歳でした。

大久保利通の哀悼碑

紀尾井坂の変で落命した大久保利通の死を悼む哀悼碑が、遭難の場所である紀尾井坂に建てられています。現在は清水台公園と呼ばれ、ホテルニューオータニの前にあります。6メートル以上の非常に大きな碑で、大久保利通の偉業をたたえると同時に、志半ばに命を落としたことへの哀悼の意が記されています。

哀悼碑に示された大久保利通の評価

哀悼碑には「大久保公は明治維新の功績で名を挙げ、国がこれから栄え平和を迎える時に、この災いに遭ったのです。大久保公の死は、都の人達は勿論のこと天皇陛下も深く悲しまれました。大久保公を知る人で、悲しまない人はありませんでした」と記されています。天皇陛下も悲しまれるほどの人物だったのですね。とても高い評価です。

大久保利通の墓

大久保利通の墓は、東京都港区の青山霊園にあります。なんと、墓の入り口には鳥居があり、墓石の高さは5メートル以上あるそうです。さすがに維新の功労者、明治政府の元勲と評価される人物のお墓です。

大久保利通の評価

温厚、熱血な人物として評価される西郷隆盛に比べ、大久保利通に対しては剛腕、理論家、謀略家、冷血漢と評価されることが多いようです。しかし、それは、大久保利通が近代日本のために手段を選ばずに突き進んできた結果でもあります。大久保利通にはまったく私利私欲がなく、公共事業の費用の不足を補うために私財を投じ、その上現在の価値で1億円以上の借金までしていました。子孫には全く財産を残していません。まさに、「子孫のために美田を残さず」ですね。そのため、彼の政治家としての力量、度量はその後も生き残った伊藤博文や後藤象二郎、松方正義など数多くの人物から評価されています。

評価される大久保利通の子孫たち

残念ながら志半ばで凶刃に倒れた大久保利通でしたが、その子供や子孫はどのような活躍をみせ、評価されているのでしょうか。大久保利通は妻満寿子との間に5人の子供をもうけました。長男大久保利和、三男大久保利武は貴族院議員として活躍しましたが、子供の中でもっとも有名な人物が次男牧野伸顕です(生後、牧野家の養子となったため牧野姓)。大久保利通の子孫の中で歴史上最も有名な人物です。

牧野伸顕の評価

大久保利通の次男の牧野伸顕。牧野伸顕は外交官として活躍し、高い評価を得た後、西園寺公望内閣や山本権権兵衛内閣で文部大臣、農商務打尽、外務大臣などを歴任。第一次世界大戦後のパリ講和条約では次席全権大使を務めました。一時は原敬の後の首相への就任を嘱望されたほどの人物です。なお、牧野伸顕の長女雪子は吉田茂に嫁ぐことになります。直接の子孫とは言えませんが、吉田茂も戦後の日本を支えた政治家です。吉田茂は戦後首相に就任してからも何度も舅である牧野伸顕宅を訪れアドバイスを求めたそうです。

麻生太郎(なんと子孫には首相も!)

吉田茂の三女和子と麻生太加吉との間に生まれたのが麻生太郎氏です。麻生太郎氏は、第92代内閣総理大臣であり、第二次安部内閣では、副総理、財務大臣を兼務しています。子孫には首相経験者までいるのです。

武見恵三

東海大学教授、キャスターを務めた後、参議院議員を4期、厚生労働大臣を務めた武見恵三氏も大久保利通の子孫になります。

寛仁親王妃信子殿下

麻生太郎氏の妹にあたり、寛仁親王に嫁がれたのが信子妃殿下です。日本赤十字社名誉副総裁、社団法人東京慈恵会総裁、財団法人日本ばら会名誉総裁などを務められています。皇族の子孫までいらっしゃるのですね。

そのほかにはどんな子孫が?

元通商産業事務次官の牧野力氏、英文学者として評価が高い吉田健一、日本近代史家の第一人者として評価される大久保利謙なども大久保利通の子孫たちです。学者の子孫もたくさんいます。

まとめ

大久保利通

いかがでしたでしょうか。意外と知られていない大久保利通の子孫たち。大久保利通は、私利私欲を捨てて近代日本の礎を築いた人物と評価されていますが、その子孫たちも政治、学問などの様々な分野で高い評価を受けています。まさに華麗なる一族と言えるでしょう。

「大久保利通・子孫」に関連する記事

「大久保利通・子孫」についてさらに知りたい方へ

  • 大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!のサムネイル画像

    大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!

    大久保利通は幕末から明治にかけて活躍し明治政府を率いた元勲です。そんな、激動の時代を生き抜いた偉人のお墓は一体どこにあり、どのようなお墓なのでしょうか?ここでは、そんな大久保利通の生涯と彼が眠る墓所についてご紹介しています。

  • 維新三傑の一人、西郷隆盛の子孫はどんな人物がいるのか?のサムネイル画像

    維新三傑の一人、西郷隆盛の子孫はどんな人物がいるのか?

    大久保利通、木戸孝允と並んで維新の三傑と並び称される西郷隆盛。上野に大きな像があり、三人の中でもその存在感は群を抜いていると言えます。その割には、西郷隆盛の子孫についてはあまり知られていません。西郷隆盛の子供や子孫にはどのような人物がいるのでしょうか?

  • 西郷隆盛のお墓はどこにある?お墓の名前の由来やアクセスまでご紹介のサムネイル画像

    西郷隆盛のお墓はどこにある?お墓の名前の由来やアクセスまでご紹介

    西郷隆盛といえば、明治政府の樹立に大きく貢献した人物ですが、お墓がどこにあるかご存知ですか?実は西郷隆盛のお墓がある墓地は彼が名前の由来になっていたのです。その経緯や詳細な場所などをご紹介します!西郷隆盛に縁のある人物についてもご紹介するのでぜひご覧ください。

  • 西郷隆盛の名言、エピソードの中にある名言のサムネイル画像

    西郷隆盛の名言、エピソードの中にある名言

    幕末、明治維新への大きな原動力になった西郷隆盛は、その人徳からおおくの人に慕われ、西郷のためならと動く者も多かったといわれています。西郷隆盛はたくさんの名言といわれる言葉を残しています。西郷隆盛が残した名言から、なぜそのように人々に慕われたのかを探ります。

  • 鹿児島の偉人西郷隆盛が愛した犬のことを知っていますか?のサムネイル画像

    鹿児島の偉人西郷隆盛が愛した犬のことを知っていますか?

    日本の歴史を語るには、重要な鹿児島の偉人は西郷隆盛です。都立上野恩賜公園の銅像にお供している犬だけでなく、西郷隆盛は大の犬好きだったことをご存知ですか?歴史上の偉人西郷隆盛の愛犬について紹介したいと思います。

  • 有名人が眠る多磨霊園について、有名人や霊園の特徴を解説します!のサムネイル画像

    有名人が眠る多磨霊園について、有名人や霊園の特徴を解説します!

    有名人が眠ることで有名な多磨霊園は、終活中の方以外でもご存知の方は多いのではないでしょうか。多磨霊園には、どんな方々が眠っていらっしゃるのでしょうか。今回は、多摩霊園に眠る有名人(芸能人や著名人)の紹介とともに、多磨霊園の特徴についてもお話していきます。

  • 大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!のサムネイル画像

    大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!

    大久保利通は幕末から明治にかけて活躍し明治政府を率いた元勲です。そんな、激動の時代を生き抜いた偉人のお墓は一体どこにあり、どのようなお墓なのでしょうか?ここでは、そんな大久保利通の生涯と彼が眠る墓所についてご紹介しています。

  • 本多忠勝の子孫たちー家康配下最強の猛将の子孫とは?のサムネイル画像

    本多忠勝の子孫たちー家康配下最強の猛将の子孫とは?

    本多忠勝という人物については、2016年の大河ドラマ「真田丸」に出てきた真田信之の妻稲姫の父親であり、また徳川家康の配下の猛将といえばわかるかもしれません。その本多忠勝の子孫はどのように後世を生き抜いたのでしょうか。本多忠勝の子孫を見ていきます。

  • 徳川家康の子孫は存在するのか?今でも健在?のサムネイル画像

    徳川家康の子孫は存在するのか?今でも健在?

    徳川家康の子孫の存在をここでは記事にしています。日本一の偉人徳川家康の子孫の現在の姿とはどのようなものなのでしょうか?

  • 虎退治で有名な加藤清正の子孫は山形県の鶴岡にいた!のサムネイル画像

    虎退治で有名な加藤清正の子孫は山形県の鶴岡にいた!

    加藤清正といえば、賤ヶ岳の七本槍の1人であり、そして熊本城を築城した名君として知られています。また、昔から歌舞伎などでは虎退治で有名でした。そんな加藤清正の子孫は今、どうしているのでしょうか。ここでは、加藤清正の子孫についてまとめてみました。

この記事に関するキーワード

ランキング

よく読まれている記事です

シェアする

関連する記事

「大久保利通・子孫」についてさらに知りたい方へ

大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!のサムネイル画像

大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!

維新三傑の一人、西郷隆盛の子孫はどんな人物がいるのか?のサムネイル画像

維新三傑の一人、西郷隆盛の子孫はどんな人物がいるのか?

西郷隆盛のお墓はどこにある?お墓の名前の由来やアクセスまでご紹介のサムネイル画像

西郷隆盛のお墓はどこにある?お墓の名前の由来やアクセスまでご紹介

西郷隆盛の名言、エピソードの中にある名言のサムネイル画像

西郷隆盛の名言、エピソードの中にある名言

鹿児島の偉人西郷隆盛が愛した犬のことを知っていますか?のサムネイル画像

鹿児島の偉人西郷隆盛が愛した犬のことを知っていますか?

有名人が眠る多磨霊園について、有名人や霊園の特徴を解説します!のサムネイル画像

有名人が眠る多磨霊園について、有名人や霊園の特徴を解説します!

大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!のサムネイル画像

大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!

森蘭丸に子孫はいるのか!?森蘭丸の様に美形で頭脳明晰??のサムネイル画像

森蘭丸に子孫はいるのか!?森蘭丸の様に美形で頭脳明晰??

徳川家康の子孫は存在するのか?今でも健在?のサムネイル画像

徳川家康の子孫は存在するのか?今でも健在?

三菱一代で築きあげた岩崎弥太郎の子孫とは?のサムネイル画像

三菱一代で築きあげた岩崎弥太郎の子孫とは?

人気のキーワードの記事一覧

キーワード記事一覧へのリンクです

ランキング

よく読まれている記事です

盛り塩の「効果」とその「処分方法」は?「交換時期」も教えますのサムネイル画像

盛り塩の「効果」とその「処分方法」は?「交換時期」も教えます

1
水引アクセサリーの簡単な作り方!和服にも合う結び方を紹介!のサムネイル画像

水引アクセサリーの簡単な作り方!和服にも合う結び方を紹介!

2
礼服のポケットのふたとポケットチーフについて紹介します。のサムネイル画像

礼服のポケットのふたとポケットチーフについて紹介します。

3
お参りとお詣りの意味の違い~神社は?お寺は?のサムネイル画像

お参りとお詣りの意味の違い~神社は?お寺は?

4

関連する記事

「大久保利通・子孫」についてさらに知りたい方へ

大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!のサムネイル画像

大久保利通のお墓はどこにある?大久保利通の死因についてもご紹介!

維新三傑の一人、西郷隆盛の子孫はどんな人物がいるのか?のサムネイル画像

維新三傑の一人、西郷隆盛の子孫はどんな人物がいるのか?

西郷隆盛のお墓はどこにある?お墓の名前の由来やアクセスまでご紹介のサムネイル画像

西郷隆盛のお墓はどこにある?お墓の名前の由来やアクセスまでご紹介

西郷隆盛の名言、エピソードの中にある名言のサムネイル画像

西郷隆盛の名言、エピソードの中にある名言

鹿児島の偉人西郷隆盛が愛した犬のことを知っていますか?のサムネイル画像

鹿児島の偉人西郷隆盛が愛した犬のことを知っていますか?

このページの先頭へ

終活ねっと 〜マガジン〜  Copyright© 株式会社 終活ねっと