公務員の定年は60歳まで!でも65歳まで働けるって本当?

国家公務員も地方公務員も各々の公務員法に原則として定年は60歳までと定められていますが、定年退職から公的年金の支給開始年齢までに給料もない年金もない無収入期間が生じないよう再任用制度が導入され、段階的に65歳まで働けるようになりました。

目次

  1. 定年制度が導入されるまで
  2. 公務員の定年退職の年齢は原則60歳
  3. 定年後の公的年金
  4. 公務員の再任用制度とは?65歳まで働ける?
  5. 公務員は失業保険を受給できない?
  6. まとめ

定年制度が導入されるまで

人々

古来、日本では定年という概念は公務員でも民間の中でも、なかったようです。
定年制度はどのようにして生まれたのか?
解説して参ります。

明治以前には定年という制度はなかった

民間では高齢により働けなくなったり、或いは「隠居」という形で、後継者へ権利とか財産などを元気なうちに引き継ぎ、そして後継者を育てるというようなものはありました。
これは日本独特のものであったと思われます。

定年制度が必要になった背景

日本企業は年功序列、終身雇用という反面、企業全体の労働能力を高めるうえで若い優秀な労働力が必要でした。
そのため、高齢者がいずれ必然的に引退する制度が作られました。
そうしてできたのが定年退職制度です。

明治後期に一部の大企業で55歳定年制を設け、昭和初期には多くの企業が55歳での定年制を行っていたそうです。

当時と現代での労働環境は異なりますし、同じ55歳でも医療や健康管理など、当時と比べると
飛躍的に向上していますから、一概には同じ目線で見ることはできないと思います。

民間企業の定年退職については以下の記事を参考にしてください。

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公務員に定年はなかった?

しかし、公務員の定年制はこの時期にはまだ確立されてはおらず、55歳くらいに肩たたき的に勧奨退職が行われていました。

公務員の定年制度の設立

人事院の勧告で定められる公務員の給料制度からもわかるように、公務員の待遇は常に民間企業と比較しながら決定されていきます。

この定年制も同じように「国の組織の新陳代謝を図る」という理由から昭和52年12月に定年制導入の閣議決定がなされ、昭和56年に定年制度が国家公務員法の改正で国会可決されて昭和60年3月31日に原則60歳の定年制度が施行されました。

定年年齢の推移に関しては以下の記事により詳しく記載されております。

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昭和の時代は55歳という年齢で定年を迎えるのが、当たり前でした。1986年高年齢者雇用安定法で60歳定年を努力義務化になり、60歳という年齢で定年を迎えるのが一般的となりました。2013年とうとう65歳までの雇用延長の義務化となり、定年が大きく変わりました。

公務員の定年退職の年齢は原則60歳

人々

一般公務員の定年は、国家公務員法、地方公務員法により、原則として60歳とされております。
ただし、特別に認められた職種である場合や、欠員の補充が困難である場合には、特例として原則と異なる定年年齢が定められています。

原則60歳定年でない公務員

公営の病院、療養所、診療所等に勤務する医師、歯科医師等の定年は65歳
守衛、巡視、用務員、労務作業員等の定年は63歳
事務次官は62歳とされております。

定年後の公的年金

保険・相続

前述したとおりに公務員の定年は60歳と法律で定められましたが、定年退職後は同時に収入がなくなるわけでありますから、どうしても公的年金に頼らざる得ない状況になるわけです。
そこで、定年制と公的年金受給との接続が必要になってくるわけですが、その公的年金の受給開始年齢が65歳まで段階的に引き上げられました。

公的年金支給年齢は発足当時には55歳だったのが60歳になり、そして現在は段階的に引き上げられて、昭和36年4月2日以降の誕生日の人たちからは65歳で年金が支給されることになってます。 

年金は基本的に社会保障制度で運用されますが、昭和31年に国家公務員共済組合法、昭和37年に地方公務員共済等組合法で年金制度が出来上がり、それ以前の恩給制度は廃止になりました。

受給年齢引き上げの理由

これは、少子高齢化が予想を上回る速度で進行し、経済の低成長が長期的に続くことが予想されるなど、社会経済状況は急速に悪化してきたことによる年金の原資の不足が原因であります。

60歳を過ぎても働く社会へ

高齢者は近年の医学の進歩や生活環境の高度化により、ひと時代よりも健康で元気で60歳を過ぎてからも働けることができるのが現状であります。

また、高度成長から現代までに多くの経験したノウハウは公務員退職者個人だけではなく、広く日本にとっても大きな財産であり、「もったいない」ことでもあります。

このことから定年60歳から段階的な公的年金受給までの期間、要するに雇用と年金の接続が再任用制度で図られることとなりました。

公務員の再任用制度とは?65歳まで働ける?

公的年金の支給開始年齢が段階的に65歳へと引き上げられたことで、定年退職した公務員が公的年金を受け取るまでの無収入期間を発生させないようにするための制度です。

年金支給年齢と再任用期間

公務員の再任用期間(民間では「高年齢者雇用安定法」により再雇用という)が下記グラフの赤色の部分に当たります。グラフでもわかるように年金支給年齢と再任用が接続された関係に見て取れると思います。

再任用は本人の希望

この制度を使用するか否かは、国家公務員にしても地方公務員にしても、あくまでも本人の希望で選択することができます。
また任命権者はできる限り希望者を再任用することに努めることとされております。
ただし、再任用についてはフルタイム勤務が通常でありますが、本人の希望で短時間勤務を希望する場合には個別の事情を踏まえて認められる場合もあります。

再任用の希望状況

人事院で一般職国家公務員を対象に「退職公務員生活状況調査」を平成27年3月に実施しているデーターによると、再任用希望者の割合は56%、勤務形態のフルタイム希望者の割合は53.4%とどちらも5割の職員が通常の形態で働きたいと希望していることがわかります。

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公務員は失業保険を受給できない?

公務員は民間の企業と異なり、解雇されることがありません。
つまり雇用が保障されているため失業保険の加入の必要がないということです。
失業手当は受給出来ませんし、必要な手続きもありません。

しかし退職金はしっかり受給できます。
「国家公務員退職手当法」 という法律があり、退職金の基準を定めております。
この基準に応じて退職金が支払われます。

この退職金が失業手当のようなものだと考えていただくとわかりやすいかもしれませんね。
定年を前にして退職されるとこの退職金の金額が減少するという仕組みです。

公務員の退職金については以下の記事を参考にしてください。

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まとめ

人々
  • 公務員の定年は民間企業の後に生まれた
  • 公務員の定年の年齢は60歳
  • だが公的年金の受給開始は65歳
  • 定年から年金受給開始までの繋ぎとして、再任用制度がある

などを解説いたしました。

公務員の待遇は公務員定年制度だけではなく、公務員給料、公的年金なども、常に民間を意識しながら立法化され制度化されてきました。

定年年齢と公的年金受給開始年齢の間の無給期間を防ぐため、再任用の制度が確立されたものであります。
これは民間では高年齢者雇用安定法で定められております。

少子高齢化が進む現代では定年年齢を年金受給年齢の65歳となるよう法改正が行われる可能性も十分にあると思われます。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

定年後に趣味を探したい方は以下の記事をご覧ください。

一般的な定年退職について学びたい方は以下の記事をご覧ください。

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