お葬式は、何を基準にどんな場所を選べばいいのか

現在は、故人や家族の想いや事情に合わせたお葬式をさまざまな場所で執り行うことができます。何人くらいの人に来てもらい、どんな形式と流れで故人を送るかにより場所の選び方は変わってきます。いざというとき、何を基準にどんな場所を選べばいいのかを考えてみましょう。

目次

  1. お葬式に関連する場所
  2. お葬式と火葬場
  3. お葬式の典型とその場所
  4. 規模によって異なる葬儀の場所
  5. 納骨する場所
  6. お葬式に関連する場所についてのまとめ
  7. 終活ねっとが運営する「親切なお葬式」

お葬式に関連する場所

葬儀

マンションなどの集合住宅に住む人が増えるにつれて、葬儀用の祭壇を設置するスペースや棺の搬入が問題になり、通夜・葬儀・告別式などに特化した施設が数多つくられるようになりました。

通夜・葬儀・告別式などを執り行う会場は、自宅、寺や教会などの宗教施設、自治体の町内会館や公民館のほか、斎場、葬儀場、葬祭場、葬場、葬祭会館、メモリアルホール、セレモニーホールなどさまざまな呼び名の施設があります。

また、葬儀をする施設が混みあっている場合や、火葬の順番待ちをするときは、地方では自宅や公民館、専門葬場に安置するケースが多く見られますが、近年は、首都圏を中心に遺体専用のホテルも開設されています。

火葬場は、遺体を荼毘(だび)に付す施設であり、通夜や葬儀を行う式場とは別になっているのが一般的です。なかには両方を兼ねる施設もありますが、その数は多くありません。

人が亡くなると、通夜→葬儀→告別式→火葬→納骨という流れに沿って場所を移動していきます。

日本では、火葬は火葬場でしますが、通夜、葬儀、告別式、納骨をどこでどのようにするかは選択の幅が広がっています。

自宅での通夜・葬儀

自宅を会場にして仏式の通夜、葬儀をする場合、受付、祭室、僧侶の控え室、弔問客のための焼香台、通夜ぶるまいや精進落としのための場所を確保する必要があります。

一般に、受付は庭などに設け、祭室は弔問客が出入りしやすい場所にしたうえで、通夜ぶるまいの場所として庭にテントを張ります。
また、駐車場の確保と最寄りの駅からの案内も必要になります。

近隣への配慮も必要になることから、ある程度の人数の弔問客を受け入れるには、庭のある戸建て住宅であることが条件となります。
そこを何とかクリアしても、庭に張ったテントでは暑さ寒さへの対策が十分にできないなど、高齢の弔問客も迎えられる状態にするのは簡単ではありません。

近隣への影響も考慮する必要があることから、近年、都市部では、自宅を会場にした通夜や葬儀は減少しています。
地方によっては、通夜も告別式も葬儀場を使う一方で、通夜の前に「仮通夜」を自宅で行い、翌日セレモニーホールなどに移して通夜をするケースが多いところもあります。

寺での葬儀

寺の本堂を利用した葬儀は、多くの場合、寺の檀家である場合に可能となります。
本堂ではなく、寺が保有する貸しホールを利用する場合は、その寺と宗派が違っていても借りられる場合があります。
寺の本堂や貸しホールを利用した葬儀でも、葬儀社が執り行うのが一般的であり、寺によっては葬儀社を指定している場合もあります。

斎場、セレモニーホールなどでの通夜、葬儀

仏式、神式、キリスト教式などで通夜、葬儀、告別式を執り行う会場や、会葬者に料理をふるまう場のほか、キッチン・バス・トイレ付きの控え室も用意されていることが多いのがメモリアルホールやセレモニーホールと呼ばれる斎場です。
宿泊、食事、着替え、待ち合わせの喫茶など、お葬式に関連するほとんどすべてのことに対応した施設となっています。
多くは、専用駐車場が設けられているか、または公共交通機関を利用しやすい場所に建てられています。

公民館

公営の町内会館や公民館でも通夜や葬儀ができる場合があります。
一般に、民営のホールより安く借りられますが、市町村の住人であっても、葬儀や告別式に利用できるかどうかは自治体ごとに違います。
会葬者に料理をふるまう場としてなら使えるなど、地域ごとにそれぞれ細かくルールが決められているのが一般的です。

お葬式と火葬場

葬儀

通夜、葬儀、告別式をするかしないかについての法的な決まりはなく、しない選択をすることも可能です。
ただし、葬儀をしなくても、亡くなった場所からの搬送、安置と火葬は行う必要があります。

火葬場は、遺体を火葬にする施設ですが、通夜や葬儀を行う斎場が併設されている施設も見られます。そのような施設を利用した場合は、移動時間や移動費用を省くことができます。

お葬式の典型とその場所

医師の診断により死亡が伝えられたら、ただちに通夜を行う場所への遺体の搬送準備に取りかかります。

病院で亡くなった場合は、遺体を自宅か斎場の安置所に搬送することになります。
葬儀社の多くは年中無休の24時間営業で対応しています。
葬儀社に連絡を取り、まず葬祭ディレクターやエンディングプランナーと呼ばれる人に相談しましょう。
どのように送りたいか希望を伝えて相談すれば、どこに搬送するのがよいかをアドバイスしてくれます。

通夜を行う場所

葬儀の前夜、親しかった友人らが弔問に訪れ、夜通しで故人との別れを惜しむというところから「通夜」と呼ばれるようになりました。
近年は、告別式に出席できない人のお別れの場として、夕方の6時から9時くらいまでの間に「半通夜」を執り行うことが多くなっています。

かつては、自宅で通夜と葬儀を行うのが一般的でしたが、近年は、通夜を行う人の半数以上が自宅以外の施設を利用して行うと言われます。

葬儀を行う場所

故人の冥福を祈り、丁重に弔う儀式が葬儀です。
故人の死生観や宗教観の違いにより、僧侶を呼んで読経をしてもらい戒名をつけてもらう仏教式にするかどうかや、儀式の流れや形式は異なります。

全国平均で見ると、およそ6割は自宅以外の葬儀場やメモリアルホールなどで葬儀を執り行っているとみられます。

告別式を行う場所

葬儀を終えた後、お骨をお墓に埋葬する前に最後の別れの儀式として、かつては告別式が行われました。
近年は、葬儀と告別式は似たような意味合いとなり、一緒に行われることが多くなっています。
また、葬儀を密葬や家族葬で行い、告別式、お別れの会、偲ぶ会を別の日にあらためて行う例も増えています。

告別式は葬儀場などで多く行われますが、お別れの会や偲ぶ会は、ホテルの宴会場や貸しホール、レストランなどが会場に選ばれることも少なくありません。

規模によって異なる葬儀の場所

通夜、葬儀、告別式はさまざま会場で執り行われます。
近年の傾向として、従来型の一般葬の割合が減り、直葬(火葬式)、一日葬、家族葬といった小さな規模の見送りが人気を集めるようになっています。

首都圏をはじめとする都市部では、直葬、一日葬、家族葬が全体の8割を占めるとも言われるほど、小規模なお葬式が増えています。規模の違いにより会場となるは少しずつ違ってきます。

火葬場で営む直葬(火葬式)

通夜、葬儀を行わず、祭壇を飾らず、会葬者を招かずに火葬場でのお別れだけを行うお見送りが直葬(火葬式)です。最小限とはいえ、以下を含むのが一般的です。

亡くなった場所から安置場所までの寝台車、ドライアイスと保冷安置施設使用料、白木位牌の枕飾りセット、死亡届の役所への提出代行、棺、仏衣、花束、安置場所から火葬場までの霊柩車などを含み、公営火葬場のある地域なら費用は20万円以下に設定されています。

亡くなった場所から火葬場ないしは遺体のホテルへ直接搬送されるため、葬祭場のような施設の利用はしません。
宗教色のない見送りができることから人気が高まり、近年マスコミでも多く紹介されるようになりました。身内だけで行う密葬を直葬で行う例も増えています。

規模の小さなお葬式を多く手がける葬儀社の中には、およそ半数が直葬というところも見られます。

会場を選べる一日葬

通夜は行わず、近しい関係者だけで葬儀を1日で行うのが一日葬です。
従来の葬儀形式にとらわれない、家族葬と直葬の中間的な形です。
亡くなった人が高齢で友人や兄弟もすでに亡くなっている場合や、喪主や遺族が高齢で体力的に無理な場合などに選ばれることが多い葬儀です。
亡くなった場所が病院である場合は、病院から葬儀を行う場所へ直接搬送し、そこで葬儀を行った後、火葬場へ搬送します。
自宅や葬儀場をはじめ、さまざまな施設を会場にできます。

会場の選択肢が広がる家族葬

通夜、葬儀から火葬までを家族と少数の近しい人だけで行うのが家族葬です。従来のお葬式と同じ儀式をすべて行うことが可能ですが、全体に会葬者の人数を少なくして小型化しています。

近年は、ほとんどの葬儀社が20人から30人程度の参列を前提にした通夜と葬儀をパッケージ化して提案しています。

自宅や葬儀場などあらゆる施設の利用が可能ですが、近年、家族葬専用の斎場も増えています。会葬者の少ない家族葬では、一般葬と比べると、費用は数分の一程度に抑えられます。

現在のセレモニーホールなどは、宿泊設備の整っているところが多く、通夜の後、身内が遺体と共に夜を過ごすことも可能です。
遺族の希望や葬儀場の混み具合などにより、遺体をいったん自宅に搬送して通夜を行うこともありますが、その場合、葬儀場に遺体を移してから葬儀を行い、その後火葬場に搬送することになります。

通夜・葬儀・告別式を行う一般葬

通夜、葬儀、告別式を執り行う従来型のお葬式では、参列者は、親戚、地域の人、職場関係の人、友人・知人などが幅広く集まります。
さまざまな施設の利用が可能ですが、弔問客の人数に応じた対応が必要になるため、費用の平均は比較的小規模でも120万円以上、一般的に200万円以上と言われます。

納骨する場所

火葬場で収骨されてから移される場所はさまざまです。かつては、遺骨は墓地に埋葬するものと決まっていましたが、現在は、お墓に代わって海洋への散骨や木の下に埋める樹木葬など、供養のスタイルも変化しています。

遺族から預かった遺骨を家族に代わって葬儀社のスタッフが海に散骨するサービスも増えてきました。東京湾や沖縄など、好きな海域を指定して散骨することが可能になっています。
また、さまざまな理由から、お墓を持たないという選択をして自宅に遺骨を置く手元供養も増えています。

お葬式に関連する場所についてのまとめ

高齢化が進む社会の中で、小規模な通夜、葬儀、告別式を選択する人が増えています。
お葬式の形態や意味も変化してきている今、自分のときはどんな場所でどんなふうにしてほしいか、よく考えて、ざっくばらんな話を家族としておくことをお勧めします。

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