浄土真宗のお盆の過ごし方とおつとめはどのようなもの?

一般的には先祖の霊が帰ってくると言われているお盆。各宗派によってお盆の過ごし方・おつとめの仕方は様々。浄土真宗のお盆の過ごし方・お盆の時期・おつとめの仕方はいったいどのようなものなのでしょうか?浄土真宗を広めた親鸞聖人の教えを調べてみました。

目次

  1. 浄土真宗とは?
  2. 親鸞聖人とは?
  3. 浄土真宗の普段のおつとめは?
  4. 浄土真宗のお経は?
  5. 浄土真宗のお盆は7月?8月?
  6. 盂蘭盆会(うらぼんえ)の意味は?
  7. 盂蘭盆会のほかにも呼び名がある?
  8. 浄土真宗のお盆のおつとめに必要ないのは?
  9. 大谷派・本願寺派のおつとめと仏壇の祀り方
  10. お供えしてはいけないものはある?
  11. お盆のおつとめを通してまなぶこと
  12. まとめ

浄土真宗とは?

浄土真宗

日本の宗教である浄土真宗。
鎌倉時代、僧であった親鸞聖人が師である法然(ほうねん)聖人の説く浄土往生の教えを継承したものです。
親鸞聖人亡き後、門弟たちが教団として発展させ、今現在に至ります。

親鸞聖人とは?

親鷲聖人は、1173年生まれと言われています。
9歳の時に比叡山にて仏の道に帰依しました。
29歳の時に比叡山を下り、京都にて参籠中、聖徳太子が夢に出て来て、その夢により法然聖人の弟子になったそうです。

法然聖人は、ほかの仏教と違い、僧が妻帯を持つことを禁じてはいませんでした。
念仏を唱えることに害がない限り、結婚を許していたのです。
親鸞も結婚し、子供を設けています。
様々は圧力で流罪になったりしながらも、念仏を唱え、法然聖人の教えを広めていきます。

1262年に亡くなるまで数々の著書も残し、多くの弟子に愛されています。
日本で最大の信者数を持つと言われている浄土真宗ですが、現在もたくさんの人が親鸞聖人の教えに救われ、念仏を唱えています。
東本願寺を総本山とするのが浄土真宗大谷派です。西本願寺を総本山とするのが浄土真宗本願寺派と呼ばれています。

親鸞聖人

浄土真宗の普段のおつとめは?

浄土真宗の毎日のおつとめは、いくつかのことを行ないます。
朝起きましたら、仏壇に「お仏飯」をお供えします。
お仏飯とは、炊き上がったご飯のこと。自分たちが食べる前に、仏様に頂いてもらいましょう。
また、お水などはお供えする必要がありません。

礼拝は、ローソクに火を灯し、お線香を香炉に供えます。
お線香は立てる宗派が多いですが、浄土真宗では立てることはしません。
長いままではなく、香炉に合わせて折り、寝かせます。
お鈴は、お経を唱える時のみ鳴らします。木魚などもありません。

毎日、出かける前・外出先から戻ったあとは、仏壇に向かってお線香を供え、礼拝・合掌します。
仏様に向き合う時間は、非常に大切。
お経の本も、一人ひとりが自分用のを大切にお持ちください。

浄土真宗のお経は?

浄土真宗では、念仏往生を説く≪浄土三部経≫というものがあります。
≪浄土三部経≫は、『大経』『小経』『観経』と呼ばれるもの。
これは、浄土真宗にとって最も大切な教えであり、よりどころです。
おつとめで読まれるのは、「伽陀」「正信喝」「三帖和讃」です。

浄土真宗のお盆は7月?8月?

浄土真宗のお盆は、7月または8月の13日~16日にかけて行なわれることが多いです。
正しくは「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と呼ばれています。
お釈迦様の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)が、雨期の修業期間の最終日である7月15日に仏弟子たちへのもてなしの供養をして、餓鬼道に落ちて苦しんだ母を救ったという故事に由来しています。

盂蘭盆会(うらぼんえ)の意味は?

盂蘭盆会は、サンスクリット語の「ウランバナ」が由来という説があります。
ウランバナとは、「倒懸」・・・逆さ吊りの意味があるそう。
これだけ聞くと、ちょっと怖い感じがしますね。

しかし、近年では、イランの言葉である「ウルヴァン」が由来だとする説もあるのですよ。
ウルヴァンとは、霊魂という意味があります。

どちらが本当の語源なのかは不明ですが、盂蘭盆会とは、個人を偲び供養する大切な仏教行事であることは間違いありませんね。

盂蘭盆会のほかにも呼び名がある?

盂蘭盆会は、日本では様々な呼び名があると言われています。
お盆、盆会、精霊会、魂祭・・・などなど。
平安時代・奈良時代には、毎年7月15日に行われていたこともありました。

浄土真宗のお盆のおつとめに必要ないのは?

一部の宗教では、お盆の際に精霊棚を設け、キュウリやナスでつくった牛馬をお供えし、迎え火・送り火を焚きます。
しかし、浄土真宗では精霊棚は必要なく、お盆のおつとめの準備にはそのようなことは含まれていません。
浄土真宗のお盆は、私たちが阿弥陀如来のお慈悲を仰ぎ、念仏をよろこぶ人になるということに意義があります。
また、浄土真宗は、仏様が一年のうちお盆の時期しか帰ってこないという考えではありません。
仏様は、いつでもどこでも、私たちの心に寄り添い、導いてくださっています。
どんな時も、傍にいて私たちを優しい光で包んでくださっている・・・迎え火・送り火を焚くのが浄土真宗のおつとめにはない理由は、そんなところにあるのです。

大谷派・本願寺派のおつとめと仏壇の祀り方

浄土真宗のお盆のおつとめは、どのようにするのでしょうか?
普段のおつとめとは異なる部分がいくつかありますので、お盆のおつとめについて詳しく書いていきます。

お盆入りの前日までには仏壇の掃除を済ませましょう。
ホコリを払い、仏具を磨いて飾りつけをします。

代々の方法名軸はすべて掛けます。
前卓には、打敷を掛けます。
法名軸がありますので、位牌は浄土真宗では用いません。
お花は、槇を真に、蓮(つぼみのもの)・巻き葉・季節の花をあしらいます。
手に入らないお花があればその限りではありません。
お仏飯・おかし・果物などをお供えします。
お内仏は、お浄土をあらわすもの。
仏様がいらっしゃる場所は、お盆だけではなく普段のおつとめの際も常に綺麗に整えておきたいものですね。

お坊さんが来た際は、一緒にお聖教を声に出して読んでください。これも立派なおつとめとなります。
お寺にて法座がある場合は、ぜひお参りし法話を聞き、ご先祖様にいただいたこの縁に感謝しましょう。
お盆というおつとめを通して、仏様を改めて偲び、私たち自身も浄土真宗の仏法に心を開き、亡き人の声に耳を傾けていくのです。

お供えしてはいけないものはある?

浄土真宗では、亡くなった人は既に仏様の世界におり、ご浄土にはたくさんの食べ物と綺麗な水があると言われています。
ですから、ほかの宗派で見られるようなお水をお供えしたり、豪華な食事を作るといった風習がありません。
仏様は、ご浄土にある食べ物の香りを嗅いだだけで満足しているという教えがあります。
ですが、残された私たちは、故人が生前好きだった食べ物や飲み物をお供えしたいという気持ちもありますから、お気持ちを無駄にしないためにも、お供えしても良いかと思います。
お内仏は、仏様がいらっしゃる場所。
お供えしたものを何日もそのままにして、腐らせたり汚したりしないようにご注意くださいね。
また、お供えしたものは、私たちでありがたく頂きましょう。

お盆のおつとめを通してまなぶこと

浄土真宗のお盆というおつとめは、亡き人との思い出を振り返る大切なきっかけにもなります。
いつも忘れがちなことも、お盆のおつとめを通して数多く思い出さされます。
もう逢えないけれど私たちの心にはいつまでもいてくれて、仏様となってからはずっと傍で導いてくれる大切な存在を、改めてありがたく感じるものです。

そして、おつとめを通じ、私たちが生かされているこの今に感謝をし、自分がどのように生きていくかを考える・・・そして仏様は正しい生き方を教えてくれるのです。
人はなぜ、日々おつとめとしてお経を唱えるのか?
お経を唱えることで親鸞聖人の教えに自分自身の心が落ち着いていきます。
そしておつとめを通じ、仏様に「これからどう生きるのか」を見て頂くのです。
自分がこれからどう生きるか、どんな姿を仏様に見て頂くかということを浄土真宗という親鸞聖人の教えを通して、学んでいくのです。
お盆のおつとめは、普段よりもさらに気持ちをしゃっきりとさせてくれ、背筋を伸ばさずにはいられません。自分自身の在り方を考えさせられる大切な大切な時間です。

まとめ

いかがでしたか?

お盆が7月・8月のどちらかに行なっても良いことや、精霊棚が必要ないことなど、浄土真宗ではほかの宗派と違うところが多くあります。
それらは親鸞聖人の教えに則って考えられたものであり、これから先もその想いは伝えられ守られていくことでしょう。
各宗派それぞれの考えや行ないには深い意味があります。
決して、間違っていることや無駄なことはないのです。
それぞれを尊重し、日々のおつとめ・お盆のおつとめをいていきたいですね。

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