二刀流の剣豪・宮本武蔵!彼が二刀流にこだわった理由

二刀流の剣豪・宮本武蔵はみなさんご存知だと思います。今回はそんな宮本武蔵と何故二刀流なのかを紹介します。

目次

  1. 剣豪・宮本武蔵
  2. 宮本武蔵の生涯
  3. 宮本武蔵の強さ
  4. 宮本武蔵と二刀流
  5. 二刀流の剣豪

剣豪・宮本武蔵

宮本武蔵と言えば、日本で最も有名な剣豪ではないでしょうか。
佐々木小次郎との巌流島の決闘。
また、晩年に著した「五輪書」という兵法書の名前を聞いた事がある方は少なくないと思います。

宮本武蔵の生涯

宮本武蔵は1584年、現在の兵庫県もしくは岡山県で生まれたとされています。

1600年、関ヶ原の戦いが起こります。。
黒田官兵衛に従い、九州で戦ったと考えられています。
この時宮本武蔵は16歳でした。

1612年、巌流島で佐々木小次郎と戦い勝利したとされています。
(1602年説など、複数の異説あります)

1614年、大阪の陣が起こります。
徳川方の水野勝成として参加します。

1626年、播磨国の地侍の次男を養子に迎えます。
宮本伊織として小笠原忠真に仕えさせます。

1638年、小倉城主となった小笠原忠真に従い、伊織と共に島原の乱に参加します。

1643年、59歳の時に熊本の霊巌洞(れいがんどう)にて、五輪書の執筆を始めます。

1645年、熊本城近くの千葉城の屋敷で亡くなります。
61歳でした。

宮本武蔵の強さ

宮本武蔵

宮本武蔵の強さは、剣豪としての個人の強さであると考えられます。
そのため、当時の戦国武将の組織的な強さとは比較ができません。
そこで武蔵が晩年に著した「五輪書」などで記されている決闘の記載からその強さを考えていきます。

特に五輪書では、
「21歳にして都に上り、天下の兵法者にあい、数度の勝負を決すと言えども、勝利を得ざるということなし」
と記載されています。
この点から、21歳にして負け無しだったと考えられます。
また、少なくとも29歳まで60回以上の決闘を行っていました。
その全てに勝利したという記載も五輪書に残されています。

これらの点から、武蔵の強さは彼が10代の頃から幅広く知られていたと考えても良さそうです。
また、歳を重ねた後、当時の有力大名である小笠原忠真や細川忠利から厚遇を受けている事を踏まえても、武蔵の強さは江戸初期の大名たちの間にも広く知られてたようです。

もっとも、武蔵の強さは脚色されている点も見逃すことはできません。
例えば養子の伊織が残した「小倉碑文」という資料には、本来武蔵が倒していない人物を彼が破ったと記載されていたり、「数百人の侍を1人で倒した」という、常識的に考えられない記載があるのです。

武蔵の強さについては、五輪書以外にもその戦歴を記す書物が多く残っています。
そのため、今後の研究が待たれる所です。
その一方で、こうした伝説が世に広まっているという事からも、やはり剣豪としての宮本武蔵の強さは確かなものだったのではないでしょうか。

宮本武蔵と二刀流

そもそも二刀流とは?

二刀流は、両手にそれぞれ刀もしくは剣を持って攻守をおこなう技術の総称です。
二刀剣法と呼ばれることもあります。

また、左右両方の手それぞれが武器を扱うことから、
・二つの異なる手段をもって事にあたること
・同時に二つのことを行うこと
を意味するようにもなりました。

拳銃を使う場合は二丁拳銃といいます。

宮本武蔵が二刀流になった理由

宮本武蔵は人並み外れた剛力の持ち主で片手で刀剣を使いこなすことができました。
これが後に二刀流の技術を生み出すに至った。

祭りで太鼓が二本の撥を用いて叩かれているのを見て、これを剣術に用いるという天啓を得ます。
これが二刀流の発端です。

二刀にこだわらない二刀流

宮本武蔵と言えば二刀流を思い浮かべる方も多いかと思います。武蔵によれば、兵法の道は「武家の法」全体に関わるものであり、とりわけ剣術を核とすると言います。そこで武蔵は、第五条において、なぜ自らの剣術の流派を「二刀一流」と名乗るのか、なぜ二刀を使った稽古をするのか、同時になぜ二刀にこだわらないか、を論じています。

二刀と云出す所、武士は将卒ともにぢきに二刀を腰に付る役也。(略)此二つの利をしらしめんために、二刀一流と云なり。(略)

一流の道、初心のものにおゐて、太刀・刀両手に持て、道を仕習ふ事、実の所也。一命を捨(すつ)る時は、道具を残さず役にたてたきもの也。道具を役にたてず腰に納めて死する事、本意に有べからず。

(二刀と言い出すのは、武士は大将も士卒もともに腰に二刀を帯びるのが役目だからである。〈略〉この二刀を持つ利点を知らせるために、二刀一流と言うのである。〈略〉わが流の道では、初心の者は、両手に太刀と短刀を持って稽古することが正しいやり方である。命を捨てる時には、使える武具を残さず役に立てたいものである。せっかくの武具を役に立てずに腰に着けたまま死ぬのは不本意である。)

命を賭けて戦う場合には「使えるものはすべて使おう」というところに、徹底的なリアリストの武蔵らしさがよく表れていると言えます。剣術では太刀を両手で持って揮(ふる)うというのが普通です。けれども武蔵はそもそも太刀や脇差は片手で遣う道具であると言います。確かに実戦の場面を考えてみると、両手で太刀を持てない、あるいは持ったら危ない場合が数多くあります。たとえば馬に乗った場合。片手は手綱を握るわけですから、太刀はもう片方の手で振ることになります。あるいは走る時も、両手で太刀を持っていては走りづらい。沼、深田、石原、険しい坂道、人ごみなどで戦う場合、また片手に弓や鑓(やり)を持つ場合なども、片手で太刀を遣わなければなりません。このように、武蔵は実戦のあらゆる場面を想定した上で、太刀は片手で遣えなければならないと言っているのです。

しかし、片手で太刀を遣えるようになるには訓練が必要です。そのため、稽古の時には二刀をそれぞれの手に持ち、片手で振ることに慣れるようにする。そのための二刀流だと言うわけです。

片手に慣れるのが二刀の主眼なわけですから、実戦でも必ず二刀を使わなければならないというわけではありません。「若(もし)片手にて打ころしがたき時は、両手にても打ちとむべし」と言うように、片手では不十分な場合には両手で太刀を持って仕留めればよいのです。二刀を持った方がよいのは、大勢と戦う時や、屋内に立て籠もった敵に対する場合などだが、このようなことは一々書くまでもない。「一を以て万を知るべし」と武蔵は言います。

このように武蔵は、二刀流と言っても“二刀にこだわらない二刀流”なのです。ここに、武蔵の思考の柔軟性がよく表れています。形を踏襲することが目的なのではない。目的はあくまで勝つことです。二刀流といっても、二刀で戦うことが不利な場面であれば、片方を投げて一刀で戦えばよいのです。大事なことは、自分にいちばん有利な形で戦うということ。そのため、あらゆる場面において勝てるように、合理的、実戦的であれというのが、武蔵の剣術を貫く思想です。

武蔵が使っていたとされる刀

日本一の剣豪であれば刀は相当数持っていたであろう宮本武蔵。
その中から3振の刀を紹介します。

無銘 金重

南北朝期
無銘 金重
伝 宮本武蔵所用

吉岡一門と戦った刀とされています。
熊本市の島田美術館に展示されています。

大和国住国宗

室町時代
銘 大和国住国宗
伝宮本武蔵所用

こちらも熊本市の島田美術館に展示されています。

武蔵拵(和泉守藤原兼重)

全長 約 116.5cm
刀身の長さ 約 82cm
総重量 約 1,390g
鞘を払った重さ 約 1,080g
柄の長さ 約 29cm
元幅 約 34.5mm

柄巻き:牛衷皮黒捻巻 鞘:栗色朱うるみ塗り 鍔:海鼠透し

武蔵の愛刀と呼ばれている和泉守藤原兼重は刃長2尺7寸。
常に吾の物は吾により作るという愛刀本作拵は武蔵自身の拵造といわれています。
武蔵本作の鍔は銅又は鉄の海鼠透しにて、これを武蔵鍔と称します。

・頭 象の鼻繰形合
・縁 銅の戸樋形又は波の肉彫り
・小鐺 枯木毛彫りの袋しぼり又は角鉄等の舟形
・鞘 栗色金虫喰朱うるみ乾漆又は麻巻鞘等

柄巻きは牛馬皮の重ね巻きで、目貫は蜂の上付として武蔵独特の拵えでしたが大正年間に糸巻捻りに巻き直されました。
和泉守兼重は武蔵の国の刀匠で本国は越前です。
宮本武蔵の世話によって藤堂和泉守に抱られました。

なお一説に上総介藤原兼重とは同人にて和泉守を返上して上総介藤原兼重と名乗ったそうです。
しかし、和泉守藤原兼重とは別人にて二代目という説があります。

二刀流の剣豪

宮本武蔵

宮本武蔵 二刀流

いかがでしたか?
この記事を読んで、二刀流の剣豪として今も語り継がれている宮本武蔵について、少しでも興味を持っていただければ幸いです。

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