仏式だけじゃない、神道にもあるお盆の行事を知ろう!

「お盆」と聞くと、墓参りをし、寺の僧侶にお経を読んで貰う仏式を思い出す方が多いと思いますが、神道にもお盆の行事があります。今回は、あまり知られていない神道のお盆について紹介します。

目次

  1. 神道とは?
  2. 神道のお盆とは?
  3. お盆の時期
  4. お盆の準備 7日:7日盆(なぬかぼん)
  5. お盆 13日:迎え盆・迎え火
  6. お盆 15日:盆祭・中元祭
  7. お盆 16日:送り盆・送り火
  8. 神道の不祝儀袋の表書き
  9. 年に一度のお盆で、日頃の感謝をしましょう
  10. 終活の専門家に相談してみよう

神道とは?

みなさんは、「神道」を知っていますか?神道のお盆を紹介する前に、日本人でも神道について知らない方が多いので説明します。
神道とは神社を中心とした、日本の神々への信仰のことを言い、日本人の生活の中で培われた日本の民族宗教ともいわれています。身近な神道の行事としては、初詣や厄除け、初宮参り、七五三、結婚式、地鎮祭などがあり、私達の生活に欠かせないものです。

神道では、故人や先祖の御霊(みたま)はその家の守護神となり子孫を守るといわれています。

神道のお盆とは?

神道のお盆とは、先祖供養や先祖崇拝の他に、一年間不幸がなかった家の祝いや健在な両親の長寿と健康を祝う「めでたい盆」とする意味も含まれています。

お盆の由来

神道のお盆は、日本古来からあった先祖祀りがもとになっていましたが、江戸時代に幕府が庶民の先祖供養を仏式にする檀家制度を作ったために、お盆も仏教のみの行事と誤解されたまま現在に至っています。また、仏教のお盆は、「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」の経典から由来しており、僧侶の供養を中心とした「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が日本の祖霊祭祀(みたま祭り)と結びつき御先祖さまを祀る行事となったと言われています。

お盆の時期

お盆の行事は日本の各地で行われており、一般的に言われているお盆の時期は、「8月13日~16日」を指します。旧暦のお盆は、7月が中心でしたが、明治以降、新暦(太陽暦)が導入されたことにより、新歴の8月がお盆の中心となりました。しかし、お盆が旧歴の7月に残った地域があるために、二つの時期にお盆が行われるようになりました。今では、7月のお盆を「新盆」、8月のお盆を「旧盆」や「月遅れお盆」と呼んでいます。東京などの都市部では、7月にお盆を行っています。

神道では、故人が亡くなってから迎える初めてのお盆を「新盆祭・新御霊祭(あらみたままつり)」と呼び、十日祭や五十日祭・百日祭と同様に、御霊が家族や子孫を守る祖霊となり、御霊の安定を祈るための大切な行事です。

お盆の準備 7日:7日盆(なぬかぼん)

神道のお盆も先祖をお迎えするために、お墓の掃除と家の中や外周を掃除し、祖霊舎やお供えを乗せる祭壇を作りお盆の準備をします。祭壇は、床の間がある家では床の間に設け、床の間がない場合は、神職の祭事が執り行うことが出来て、参列者が入れる大きさの部屋を選びます。また、祭壇の位置は、北向きにならないようにします。祭壇の形式は、段でも、広い卓台でも特に問題はありません。

お盆 13日:迎え盆・迎え火

13日までに、祭壇に飾る必要なものを用意しておき、午前中に、お供え物などを祭壇に飾りますが、神道のお盆の準備は、式年祭とほぼ同じ内容になります。

神道祭壇の飾り方

神棚

祖霊舎を中央上段に安置し、その少し前の左右に榊を立て、左右に燭台を置き、神饌物を供えます。13日には、「あん付きの迎え団子」を飾り、15日には、「白い送り団子」を供えます。一般的に、三方四~五台に乗せると綺麗で見栄えがすると言われています。

地域によっては、「精霊棚」を設けて、七夕祭りと同じように竹で柵を作ったり、泥で床を作ったりして、瓜や茄子、スイカ、ほおずき、梨、ぶどうなどを供えてご先祖様を迎えるところもあります。

祖霊舎とは?

祖霊舎とは亡き祖先の霊璽(れいじ)をお祀りするもので、神社でもらったお札はお祀りしません。また、神棚や御宮は伊勢神宮をはじめ、氏神様や縁のある神社で受けたお札をお祀りするもので、霊璽をお祀りすることはできません。霊璽とは仏式の位牌にあたるものです。

神道の祖霊舎・丸の中は霊璽。
榊立…榊を飾る。瓶子(徳利)…お酒を入れます。水玉…お水を入れます。皿…向かって右側に塩、左側にお米を入れます。
榊は毎月1日と15日に新しいものに取り替えます。その他のお供えは毎日取り替えます。

お供え物:神饌物(しんせんぶつ)

神道のお供え物は「神饌物」といい、神さまに供える食べ物の総称のことで、一般的には、酒、米、水、塩、魚、鳥、海藻、野菜、果物、餅などを供えます。また、素材のままお供えするものを生饌、調理したものは熟饌といいます。

神棚

神棚に毎日欠かさずお供えする「米、塩、水」の三品を「日供(にっく)」といい、神饌の基本になります。お米は洗ってお供えしますが、これを「御洗米」と言います。

毎月1日と15日、家族の記念日、お正月などには、基本の三品の他に、お酒や果物、お菓子などをお供えします。

神饌物はどうする?

神道には、神様のお下がりをみんなで食べるという神人共食の文化がありますので、行事が終わった後の神饌物は降ろして、家族でいただきます。神道では、神の神徳を授かる感謝の気持ちで神饌物をいただくことを「直会」と呼びます。

盆提灯

盆提灯には、御所提灯切子灯籠、御殿丸などの吊りタイプと、大内行灯や回転行灯などの置くタイプの2種類があります。
古くから日本では、親戚などから新盆を迎えた家に、盆提灯を送る風習があり、迎え火や送り火以外にも、盆提灯は故人の冥福を祈り、感謝の気持ち込めて供養する意味もあります。

新盆祭に使う盆提灯は、初めて現世に帰ってくる故人の霊が迷わないための目印に「白盆提灯」を使い、お盆が終わってから燃やします。また、神道の盆提灯は、白木に無地や墨絵・家紋が入った清廉なイメージの盆提灯が基本です。蓮は「仏の智慧や慈悲の象徴」とされているので、神道の「盆提灯」は「蓮」が描かれていないものにします。

墓参りをする

祭壇や精霊棚を用意してから、ご先祖様の墓参りをします。
神道のお墓は仏教のお墓と少し違いがあります。参考リンクを載せましたので、ご覧ください。

迎え火

お盆入りの13日の夕方には、家に戻ってくる祖霊(先祖の霊)が迷わないように、自宅の門前で迎え火を焚き、ご先祖さまをお招きします。迎え火のやり方は、門前に土や泥で焼き場を作ったり、短く細い竹のに縛って門前の両側に立てたりするなど様々で、焚くものは、苧殻や松明です。

お盆 15日:盆祭・中元祭

初盆や新盆の時はもちろんですが、毎年の神道のお盆でも氏神様の神職をお迎えし、祝詞奏上を行い、列席者が順番に玉串奉奠をした後に、列席者で会食をし先祖に感謝をしながら供養します。

神道におけるお盆15日を中元祭と呼ぶのは、明治以前は陰暦が使われていて、道教では、1年を「三元」に分け、1月15日を「上元」、7月15日を「中元」、10月5日を「下元」と言い、この道教の呼び方がお盆の行事に取り入れられたと考えられ、陰暦の15日を「ぼんの祭り」や「中元祭」と神道では呼ぶようになったとされています。

神道のお盆の祖霊には、四日間は三度の食事も家族と同じものを供え、家族も本来は生臭さを避けた精進料理をいただきます。

お盆 16日:送り盆・送り火

夕方には、祖霊があの世に無事につくようにと願いをこめ、家の門前で送り火焚きをし、精霊棚や祭壇を片付けて、ご先祖様の霊をお見送りします。

神道の不祝儀袋の表書き

お盆の時に持参する香典の書き方は、「御玉串料」「御神前」と書き、水引は双銀や黒白、関西では黄銀や黄白を用いるのが一般的です。また、お供えものを持参する時には、清酒や果物、日持ちするお菓子、乾物などが一般的で、神道の場合は、抹香や線香をたいて供養する慣習はありませんので注意しましょう。

年に一度のお盆で、日頃の感謝をしましょう

日本では一般的に、仏式のお盆に馴染みがありますが、今回は、あまり知られていない神道のお盆について、紹介しましたがいかかでしたか?仏式でも神式でもお盆は、ご先祖様をお迎えし、供養するためのものです。年に一度のお盆には、お墓参りをしてご先祖様に感謝し、近況報告を行いましょう。

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