神式の初盆は新盆祭・新御霊祭とよびます。

神式の初盆は新盆祭・新御霊祭とよびます。

初盆は、日本で多い仏式にあることはみなさんもご存じでしょう。比較的、機会の少ない神式については、なかなか知られていませんが、初盆に行う法要の習慣が存在します。神式の法事に参列されるときの参考になるよう、神式の初盆について紹介していきます。

2019-09-04

神式の初盆とお祭りについて

神棚

神式と仏式では、法要の呼び名も日にちも考え方も違っています。
神式では法要を祭りといいます。
仏式での初盆も神式では初盆ではなく新霊祭といいます。
神式の初盆に馴染みのない方も多いでしょう。
まずおおまかに、神式と仏式を対比してみましょう。

通夜と通夜祭

仏式の通夜にあたるのが通夜祭で、遷霊祭(せんれいさい)又は御霊遷し(みたまうつし)とも呼ばれます。
故人の魂を「御霊代(みたましろ)」(仏式で位牌にあたるもの)にうつす儀式であり、通夜祭から故人は神様となります。

葬儀・告別式と葬場祭

仏式の葬儀・告別式にあたるのが葬場祭(そうじょうさい)です。
神となった故人を祖霊神(先祖の神様)とともに祭壇に迎え、玉串奉奠し、送ります。

初七日と十日祭

仏式は7日ごとに法要を行うのに対して、神式では10日ごとに祭儀を行います。

四十九日と五十日祭

仏式の四十九日は神式では五十日祭となり、このあとは百日祭、一年祭となります。
また五十日祭の翌日に清祓の儀を行い忌明けとなりますが、一年祭までは喪に服します。

一周忌と一年祭後

仏式では一周忌以後3と7の年度に法要を行い 三十三回忌法要が年忌明けと呼ばれ弔いあげとなります。
神式では一年祭以後は三年祭・ 五年祭 ・十年祭、その後は十年ごと祭り、五十年祭をもってまつりあげとなります。

位牌と霊璽、または御霊代

故人の名を記すものという点では同じです。
神式では通夜祭の際に霊璽(れいじ)または御霊代(みたましろ)へ故人の魂を移します。

戒名と諡(おくりな)

仏式で戒名は仏の弟子になった際の名前としてつけますが、神式では故人はみな守護神となるため戒名はありません。
かわりに故人への敬いとして、名前のうしろに男性には大人(うし)女性には刀自(とじ)をつけます。

線香と玉串

仏式ではお線香の香りが故人の食べ物とされ故人と心通わせるものとされています。
 
また霊が迷わないようにとの意味もあります。
神式では玉串を用います。
玉串は榊に紙垂をつけたもので、神様に敬意をあらわし祈念を込めて捧げます。

しきびと榊

仏式ではしきびをお仏壇やお墓に供えますが、神式では榊を供えます。
しきびは仏花といわれ、お釈迦様が亡くなったとき、しきびが4本生えていたという言い伝えがあります。
またしきびの木には毒があり、葉の匂いを犬や獣が嫌うことから荒らされないように、お墓やお寺に植えたとも言われています。
香りは良いのでお線香やお香の原料にもなっています。
榊は神の木と書くツバキ科の葉です。
語源も「神と人間の境を示す木」=「境木(さかき)」という説もあり、神社や神棚に祀ります。
家庭の神棚は毎月1日と15日に取り替えることになっています。

仏壇と祖霊舎(みたまや)

仏式の仏壇にあたるものは祖霊舎になります。
神棚とは異なります。
神棚よりも低い位置に祀り、毎日の礼拝やお供えは神棚の後にします。

お経と祝詞

仏式では僧侶にお経を故人の転生と冥福を祈り唱えていただきます。
神式では神主に、神を称え子孫繁栄を祈り、祝詞(のりと)を唱えてもらいます。

神式では葬儀の意味も違う

神道は「神より出でて神に入るなり」の死生観で、死後は祖先の神々のもとへ帰り(帰幽きゆう)、家の守護神となり、家族や子孫の繁栄を見守ると信仰されています。
葬場祭では氏神に死を知らせ、故人を先祖のもとに送るのです。
ですから故人への悲しみはありますが、「葬り」(はふり)と「祝り」(はふり)の両方の考えに至ります。
また神道では、死は「穢れ(けがれ)」であるため、穢れを祓い浄める祭りでもあります。

神式の初盆の迎え方

神式の初盆の迎え方ですが、初盆にあたる新盆祭は御霊が祖霊となれるよう行います。
霊(みたま)は一年祭までは安定していないため、一年以内に行われる祀りごとは重要です。
「五十日祭」「新盆祭」「一年祭」は特に重要とされています。
神主様に祝詞奏上していただき、玉串奉奠(たまぐしほうてん)します。
仏式同様に8月13日夕方に迎え火、16日夕方に送り火を焚きます。

祭壇

初盆を迎える時など、祭壇は北向きにならないようにします。
祖霊舎を上段に置き 左右に榊立てを置きます。
米 日本酒 浄水 塩 丸餅 昆布 魚 たまご 季節の野菜と果物 お菓子をお供えします。
13日に餡付きの団子を「迎え団子」として置き 15日には餡なしの団子を「送り団子」として置きます。

香典袋

初盆での香典袋の水引は白黒か双銀。
表書きは「御神前」「御玉串料」「御榊料」とします。

神式の祀りごと

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仏式のお寺での法要と違い、神式では故人の祭りを神社で行うことはありません。
自宅で祭ります。
死は穢れですから、聖域である神社では行わないのです。

神式の初盆のまとめ

仏式も神式も初盆の迎え方などの違う点はありますが、考え方はほぼ変わりありません。
初盆を始め、お盆に祖霊(先祖)を家に迎えるという信仰は仏教も神道も同じだったからです。
異なる点は、仏式の初盆は四十九日法要以降に初めて迎えるお盆で、終わっていない時は翌年のお盆が初盆となりますが、神式は亡くなった日から一年以内に迎えるお盆を、新盆といいます。
以上で神式の初盆についての紹介を終わります。

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