老後の資金はいくら準備すればいいでしょうか?

老後はゆとりをもって楽しく暮らしたいけど、そのためにはいくら資金が必要なの?老後の生活をイメージするとき、さまざまな疑問や不安もわきあがってきます。あればあるほどいいかもしれませんが、今回は特に老後資金として最低いくら必要かを考えていきます。

目次

  1. 老後の生活をイメージしてみましょう
  2. 夫婦の老後にはいくら資金がいるか
  3. シングルの老後にはいくら資金がいるか
  4. 持家と賃貸では違う?
  5. 今後注意の必要な制度の変更
  6. 老後の資金はいくら準備?

老後の生活をイメージしてみましょう

人々

穏やかな午後を過ごす老夫婦、二人の暮らしぶりはどんなものなのでしょうか?お互い趣味に打ち込んだり、二人で旅行したりなど、老後は今までできなかったことをして、のびのびと過ごしているイメージをお持ちでしょうか?
しかし、そのためには、資金をいくら準備したらよいのか、不安に思う人も多くなっています。
時々ニュースなどで年金の運用損や制度維持の不安が取り上げられているのを見かけますが、やはり、老後の資金の基礎になるのは公的年金です。
会社員の方であれば厚生年金、自営業の方であれば国民年金、公務員の方であれば共済年金など、いろいろありますが、老後生活を支える基本的な制度は公的年金制度です。
なので、不安は不安としても自分が該当する公的年金をできるだけ継続して納めておくことが大事です。
そして年金生活に入ると、どの年金でも原則2ヶ月毎に支払われることになります。
これまでは、一ヵ月毎に家計を管理することに慣れていたと思います。
電気光熱費などが月毎なので、それは合理的でした。
でも、老後の生活資金としての年金はお給料のように毎月振り込まれるのではないので、それに慣れる工夫も必要です。
所得税や介護税などの税関係は源泉徴収されますが、残りの月毎の電気光熱費や水道料金、各種契約費用などがもう一回セットで口座から引き落とされることになります。
この2ヶ月毎に振り込まれる仕組みに慣れたとして、残りはいくらぐらいになってしまうのか?それが気になるところです。

では、実際に老後生活に入った世帯の生活費を見てみましょう。

夫婦の老後にはいくら資金がいるか

標準世帯は27万円半ば、マンション暮らし世帯は30万円強となっています。
どちらも食費には約6万円、保険医療費約1万5千円同じ、交際費など約3万円などはほぼ同じです。
あくまでも標準の生活費ですが、夫婦二人でどうしても必要な費用として表の上から交通、通信費までで約16万円。
税金等約3万円ほどを含めると約19万円です。
そして、その下、教育費から交際費含め教養娯楽、その他などには約10万円使っていることになります。
非常に極端ですが、節約してぎりぎりの生活で一ヵ月約19万円あればなんとかなる、ともいえます。
年にして228万円。
二人合わせての年金収入がいくらになるかによって必要な準備資金は違ってきますが、もし228万円以上であれば、どうしても必要な支出は収入で賄える計算になります。
あとはどの程度の教養娯楽、交際などを求めるかによって違ってくるでしょう。
表では残りの教養娯楽費など合わせて約8~9万円となり、年にして約100万円。
日本の平均寿命は約83才ということで、約20年をかけて2000万円の貯蓄が必要ということになります。
あくまでも概算ですが。
余裕がなさすぎると考えるなら、必要な生活資金を増やし、準備資金もその分増額になります。
 
夫婦二人の生活費をみましたが、では、シングルの生活資金はいくらになるでしょうか?

シングルの老後にはいくら資金がいるか

上記夫婦二人の標準世帯の生活費を単純に半分にすると、約15~18万円という数字になります。
税負担は軽くなりますし、食費や被服費などは半分という計算でいいかもしれません。
医療費などは、例えば70才以上の医療費の月額負担額は1万2千円程度としています。
但しこれは負担割合が1割のときです。
夫婦の場合も言えることですが、今後は資産割合などによって違ってくることも考えられます。
また、通信費や交際費、家具、家事用品費は夫婦でも単身でもそれほど変わらないかもしれません。
グラフを見ると、実際の消費支出は税を含め約15~17万円ぐらいです。
しかし、実収入が約12万円となっています。
不足分の約3~4万円は貯蓄から取り崩してくことになります。
年間約36~48万円の不足となり、20年ではやはり1000万円ほどの資金が必要になる計算です。
生活の中で寂しさからペットを飼ったりすると、別途費用はかさみます。
いくらになるのかは別のところで考えたいと思います。

次に衣食住の中でも大きな資金となる家について、見てみます。

持家と賃貸では違う?

住み家は生きている限り必要になりますが、食費や被服費に比べて購入の際には大きな出費になり、多くの人は長期にわたる住宅ローンを組むのが普通です。
下は、家計における負債の割合を示したグラフですが、住宅ローンの割合が大きいのがわかります。

標準世帯とマンション暮らし世帯の生活費には、約3万円ほどの違いが見られます。
内訳を見てみると最も大きく違うのは住居費です。
ここで2万円強違っています。
なぜでしょうか?世帯には持ち家世帯も賃貸世帯も含まれるので、住居費が低く出ます。
特にマンション暮らしという条件をつけた世帯で住居費が高いのは、標準世帯より賃貸率が高いせいかと思われます。
いずれにしても住居費の違いが総支出額の大きな差になっています。
賃貸の場合は、住んでいる限りは相場の賃貸料が発生しますので安く抑えたとしてもゼロにはなりません。
持ち家であれば賃貸料はかかりませんが、経年劣化などにより修繕費やリフォームなどの費用はかかる可能性があります。
持ち家だからといって住居費ゼロというわけではありません。
どちらがいくら有利なのか、という比較は個別の要件になってしまうので比較しにくいところです。
住居費としていくら必要になるのか、は、個々人の好みや条件によって違う、ということになるでしょう。
逆にいえば、大きな住居費を賢く節約できれば、老後の資金にとっても大きなメリットになる、ということになります。

例えば、一戸建てにしてもマンションにしても、老化によってトイレの手すりが必要になったとか、段差をなくしたい、というようなバリアフリーへのリフォームが必要になる場合はあります。
しかし、その場合は要件を満たせば介護保険で費用の9割をカバーしてくれる制度があります。
                  ※『高齢者住宅改修費用助成制度』限度額は20万円まで。

このような制度の利用や、生活を考えたうえでの住む場所の選択などによって生活費を節約するのもひとつの手だと思います。

ただ、表の中で、食費や被服費、光熱費などにあまり多くの違いがみられない中、住居費に大きな違いが見られた、ということからは、やはり定年後には持ち家があるのが理想、そして定年までにはローンの支払いを終えておく、というのがベストの選択のようです。
しかし、日本の空き家率は現在40%を超えているといわれています。
今後、住居費というものがどう変化してくるのかは注意が必要でしょう。
無理をして新築物件のローンを組んでも、見合った資産価値を得られない状況が発生してくるかもしれません。
家についても、より柔軟な選択が求められてくるのでしょう。

今後注意の必要な制度の変更

さらに今後の注意点としては消費増税含む税制改革や医療・保険制度の見直しが検討されている、ということがあげられます。
医療費の負担割合は70歳以上1割負担から2割負担に移行しています。
平成27年1月からは、医療費が高額になった場合、限度額以上は戻ってくるという高額療養費の計算が70才未満の方で変わってきてます。

詳しくは協会けんぽのページに載っていますので、下のボタンをクリックしてご参照ください。

焦ることはありませんが、医療保険の見直しなど必要になってくる可能性もなきにしもあらずなので今後さらに変更されるのかは注目しておいてもいいかと思います。
これまでは、高齢時の医療費負担割合が1割で、高額療養費の限度額も低く設定されていたので、高齢になってからの医療保険にはあまり加入メリットがないとされていましたが、今後は変わるかもしれません。

老後の資金はいくら準備?

結論として老後の資金をいくら準備したらよいかは、夫婦でも単身でも世帯として公的な年金がいくらあるのか、で違ってきます。
年金は2ヶ月毎とはいえ毎回必ず入る収入です。
一方、それだけで足りない時に取り崩していく資金として貯蓄などの金融資産を準備しておく必要があります。
標準世帯の夫婦二人の場合は、約2000万円、単身世帯は約1000万円という概算を出しましたが、実際にそれで足りているのでしょうか?

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