「偲ぶ」その行為は誰のため? その意味は?

亡くなった方や、喪われたもの、遠くへ行ってしまったものに対して思いを馳せる…偲ぶという行為。この行為、実際はどういう意味をもつのでしょう? 相手の方へ思いを届けるため? それとも、自分のため? 偲ぶという行為の意味について、考えてみましょう。

目次

  1. 「偲ぶ」という言葉の意味は?
  2. 偲ぶ行為は、誰のため?
  3. 偲ぶことに、なんの意味がある?
  4. 独りで偲ぶ? 誰かと偲ぶ?
  5. 「偲ぶ」という意味のまとめ

「偲ぶ」という言葉の意味は?

人々

「偲ぶ」という字は、「にんべん」に「思う」という字を書きます。
漢字には、文字の構成が意味を表していることが多くあります。この「偲ぶ」という文字も同様です。
「ひと(にんべん)」が「思う」という文字の構成は、そのままこの文字の意味を表していますね。

この言葉の意味は、そのまま、偲ぶという行為がどういう行為なのかを説明しています。
ですが、「誰のために?」「何のために?」ということは書かれていません。

「偲ぶ」という言葉について、また、その行為について、その意味を考えてみましょう。それはきっと、自分が「喪われた悲しみ」を整理したい時に、心を落ち着ける助けになってくれるはずです。

偲ぶ行為は、誰のため?

人々

まず、「偲ぶ」という行為は、誰のためにおこなうものでしょう?

亡くなった方や遠く離れた方へと思いを馳せることは、想う本人にしかわからないことです。思いを形にして届けるのなら別ですが、気持ちそのものには形はありません。
離れた場所でどれだけ祈っていても、思われている側には伝わることはないのです。

ならば、人が偲ぶ意味とはなんでしょう?

それは、想うその本人のためにほかなりません。
偲ぶことで、相手のことをいつまでも忘れずに済みます。楽しかったことを思い出し、心を込めて想うこと。その行為は、そばにいなくなってしまった存在を近くに感じることができ、想うその人本人の心を癒すことができるでしょう。

偲ぶ対象は、親しかった人や、大切にしていたペットなど、人それぞれでしょう。けれど、偲ぶという行為は、誰がなにに対しておこなっても自由です。
自分のために、誰に制限されることなく、誰にでも許されている行為なのです。

偲ぶことに、なんの意味がある?

困った人々

人の気持ち、とくに悲しみには、整頓する手段が必要です。いつまでも悲嘆に暮れていては、前を向いて生きていくことはできません。

偲ぶことで、過去と現在を整頓し、「いままで」と「これから」を気持ちのうえで分けることができるようになります。「いままで」は楽しかった・嬉しかったけれど、いなくなってしまって悲しい。けれど、それは「終わってしまった過去のこと」。
偲ぶという行為は、いなくなってしまった方のことを身近に感じつつも、過去のこととして思い出すべき事柄と認識付ける、そんな意味も持ちえます。

偲ぶことは、いつでもどこでもできます。
たとえ、その偲ぶ対象が過去の存在になったとしても、想いが遺っているのであれば、偲ぶことでいつでも身近に感じることができるのです。

独りで偲ぶ? 誰かと偲ぶ?

人々

ひとりでひっそりと、思いを馳せることもあるでしょう。
思いを同じくする誰かと一緒に、思いを馳せることもあるでしょう。
どちらも同じ、偲ぶという行為です。ですが、ひとりでおこなうのか、誰かとともにおこなうのかによって、目的や意味は異なっていますね。

ひとりで偲ぶ行為は、自分が抱えている気持ちと向き合う意味を強く感じます。
自分が、喪失したことに対してどう思っているか、うしなってしまったものに対して向ける想いなどを、自分ひとりでゆっくりと反芻し、思い返す行為です。
ひとりでおこなうのであれば、この気持ちは自分だけのものですね。

ですが、思いを同じくする誰かとともに、うしなわれた方を偲ぶのであれば、そこには「想いの共有」という行為が生まれます。
それぞれに向ける想いは異なっても、そばにいない方を偲ぶ…想いを馳せるという点では同じ。相手を慕う気持ちを同じくする人たちと一緒に、気持ちをこめて想えば、自然と一体感が生まれます。時に、偲ぶ方同士で話をしたりして、気持ちを昇華させることもできるでしょう。

ご葬儀に、家族葬を選択される方も増えています。
故人に対して想いをもつ方々にたくさん集まっていただくのも良いですが、本当に想いの深い身内だけで故人を偲ぶ選択をすることも、意義のあることです。

「偲ぶ」という意味のまとめ

偲ぶということは、想いを馳せるということ。偲ぶことで、気持ちの整理をおこなうことです。

自分ひとりで想いを抱え、大切な思い出を胸にしまって、相手を偲ぶのもいいでしょう。
想いを同じくする誰かとともに偲び、想いを共有することも良いでしょう。

偲ぶという行為の意味は、偲ぶ本人にこそ意味のあることです。
うしなってしまった人への想いをあたたかな気持ちで偲び、気持ちを整理することで、自分の人生を生きていくことができるでしょう。

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