伝統的な和楽器の種類とその歴史についての紹介

日本には神事の際などに用いられた様々な種類の和楽器が古くから歴史によって伝えられています。それらには奏でる音色だけでなく和楽器そのものにも歴史や意味が込められています。それら和楽器の種類と魅力を紹介します。

目次

  1. 日本に古くから伝わる文化と和楽器
  2. 日本においての楽器とは
  3. 和楽器の種類
  4. 弾物の種類
  5. 打物の種類
  6. 考察
  7. 和楽器とは
  8. 終活の専門家に相談してみよう

日本に古くから伝わる文化と和楽器

三味線

それは食文化であったり、または身に纏う服であったり、今に伝わる住まいにも多くの伝統的な知恵と経験が詰まっているものだと言えるでしょう。
それら文化の中で世界の各地で共通して興味深いと言える文化は楽器です。
和楽器とは様々な形状、機構を持っておりそれぞれ演奏方法が異なることがほとんどです。
一体それらはどのようなルーツを持っているのでしょうか。

日本においての楽器とは

日本では古来から音を奏でることの神聖さを重要視していたと予測されます。
これは古い文献、または遺跡などから発掘された埴輪などが楽器を持っている(または演奏しているような)姿であることから当時から祈りとともに捧げられていたものであると考えられます。
様々な出土品から確認されている楽器は現在の「琴」に似た楽器や「鼓」のような非常にシンプルな構造の打楽器などですが、恐らく「竹笛」のような甲高い音色を持つ楽器もあったと推測されています。その理由としては後述する奈良時代以降の雅楽において既に「龍笛」のような非常に高い音色を持つ楽器が存在するためこの時代にはすでに竹または身近にあった木の笛があると考えることの方が自然であるとされています。
しかし存在していたとしてもそれらは腐食していると考えられるため、なかなか出土品として歴史に登場しないのです。

和楽器の種類

そもそも和楽器とは大陸から伝わる以前に存在していたものや、大陸から伝わった後独自の進化と発展を遂げ、日本の独自の文化に溶け込んだものを差すことがしばしばです。
現代、新たに日本において登場した楽器を差すかどうか議論が交わされているのは「日本の文化に必要かどうか」という点が疑問視されていることに尽きるでしょう。

雅楽と和楽器、その発祥

大宝元年に大陸から伝わった「唐楽」や「高麗楽」また舞楽などが日本で生まれた音楽が「雅楽」として一つに所轄されました。これが世界で一番初めに誕生したオーケストラの始まり、と言われています。
そしてその雅楽は日本の神事に際に奏でられ、いくつかの種類の楽器が用いられます。それらを代表する和楽器を下記します。

・笙(しょう)・・・これは吹物であり現在でいう管楽器のことです。構造は竹管17本を牛の角などに差し込んで、それらで音階を調整します。そして金属製のリードを震わせて音が出るのですが、演奏前は一度温める必要があります。それは中の水滴などを取り除かないと音が出ない(出にくい、良い音が出ない)ので現在でも演奏前に笙を温める様子が見られます。
「天」を意味する楽器であり、音色は天からの光とも言われています。

・龍笛(りゅうてき)・・・これも笙と同じ種類の吹物です。フルートのような横笛であり、その音階の広さと演奏の幅の動きは龍のように動くとも言われています。
雅楽の演奏において主旋律の篳篥と非常にお互いに響かせ合うことが重要とされているのです。篳篥とのユニゾンは楽譜が存在しない雅楽においては習得と上達が難しい種類のため現在、その伝承者が次第に減っているのも現実です。


・篳篥(ひちりき)・・・雅楽において主旋律を担当する和楽器です。西洋楽器で言うオーボエに近い音です。篳篥は地上の人間の声を表しており笙、龍笛、篳篥をまとめて三管と呼びます。

弾物の種類

・琵琶(びわ)・・・弦楽器でありギターなどでいうフレットが四つあります。雅楽において琵琶は楽琵琶とも言われている種類ですが、それは俗琵琶と区別するためです。
ちなみにこれは大陸から伝わったものですが実は元々ギターと原型は一緒でありそれぞれが形を変えていった種類のものと言われています。

・箏(こと)・・・琴は琵琶と同様雅楽においてリズムを奏でる重要の役割を果たす種類の和楽器です。かき鳴らすというよりも一本一本を竹製の爪で弾くことで独特のリズムと神聖な雰囲気を演出します。

・和琴(わごん)・・・和琴は雅楽において使用する和楽器の種類の中で唯一日本で生まれたものです。日本より古来から数ある和楽器の種類の中でも地位が高く非常に神聖なものとされています。現に使う糸の種類は箏と同じく絹で、数多くの神事では丁重に扱われる和楽器です。

打物の種類

・太鼓(または釣太鼓)・・・管弦の演奏の際に使われる種類の打物です。恐らく和楽器の中で未経験者に最も親しみのある楽器の一つでしょう。演奏する際は「図(ずん)」と「百(どう)」と呼ばれる強弱を付けながら叩きます。

・鉦鼓(しょうこ)・・・種類は太鼓と同じ種類の打物ですが、鼓(撥で打つ表面に皮を張るなど)ではなく金属製の打楽器です。「チン」と「チチン」という打ち方を使い分けて演奏します。太鼓と同じく管弦の際に登場します。

・鞨鼓(かっこ)・・・左方の舞楽において使う種類の鼓です。他の種類の打楽器と比べ珍しいのは鞨鼓は役割を決められているところです。演奏のスピードを速めたい時や演奏の終わり際の合図、または指揮を執る役目を担っています。舞楽において鞨鼓の役割は非常に重要なため全体を見渡す、さながら和楽器オーケストラのコンダクターのようです。

・三の鼓(さんのつづみ)・・・右方の舞楽において使う打楽器です。奏法は非常に鞨鼓と似ていますが、鞨鼓のように連続して打つことはなく一回または二回ほど打つリズムで演奏します。また鞨鼓に比べて撥を太いものとなっています。

・笏拍子(しゃくびょうし)・・・神社においての笏をきれいに二つに割ったようなもので、それらを打ち付けて演奏の早さを決めます。鞨鼓は演奏中の早さを変えるのに対し、笏拍子は基本となる速さを決めるため印象を決める重要な和楽器と言える種類です。

考察

・雑音の美・・・和楽器には雑音の美学というものがあります。雑音を美とし、それを敢えて取り入れるというのは日本独特であり西洋楽器にはなかなかないものです。

・世界最古のオーケストラ・・・このように呼ばれてすでに長いですが実際はオーケストラでもありながら舞楽などの歴史や事象を体現することからオペラとも説明できますが、海外の観光客にはオーケストラと伝えた方が分かりやすいという一面があります。

・神聖さと楽器の位置づけ・・・先述したように和楽器には神事と結びつきが強くあり、それらは天と地、そして間を結ぶ龍を意味しているということですが、それらを一緒に演奏し神事を行う一方、その完成度を求めて演奏技術を向上させる音楽家としてのひたむきな様子が見られるのは世界でも非常に稀有なことのように思えます。

・現在の雅楽・・・現在雅楽においては神社やそれに関係する施設でも練習会やまたは祭りが催される際に変わらず使用されます。しかし、なかなか継承者が少なくなっており年齢層も年々高くなっていることで、雅楽の存在を危惧する声も少なくありません。

和楽器とは

和楽器は日本で生まれたものもあれば大陸からもたらされ、それが時代を経て日本独特の美意識や感性によって洗練あるいは複雑化されたものでもあります。
単に音色だけを聞くのではなく、その場所や出来事、歴史などに自然に耳を傾ける日本人の心に静かに響くものであると思います。

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