少子高齢化 その原因と政府の取り組み、対策

そもそも少子高齢化とは何が原因なのでしょうか。少子高齢化の原因と問題点、社会に与える影響を考えることで、より良い対策を立てることが可能になるでしょう。また少子高齢化の原因を突きとめることで、今まで見えてこなかったことが明らかになるかもしれません。

目次

  1. 少子高齢化の成り立ち
  2. 少子高齢化の原因
  3. 少子高齢化 もう一つの原因
  4. 少子高齢化 原因からの対策
  5. まとめ

少子高齢化の成り立ち

少子高齢化の問題が取り上げられて、もう四半世紀以上経ちますが、はかばかしい改善が見られないまま、今に至っています。
ここで本腰を入れて原因を究明し、対策を講じなければ、日本の人口は半減どころか、これからの100年を待たずに3分の1の水準まで減るという推計がでています。

少子高齢化という現象

出生率の低下で次世代を担う世代の人口が少なくなったことは、大きな1つの原因です。
それまでは合計特殊出生率が人口減少を起こす2.0を割るような数字ではなかったため、ジワジワと減り続けたにも関わらずさほど問題になっていませんでした。
しかし、1989年に出生率が1.57という数字を出した時に、1966年の丙午の年の出生率1.58よりも少ないということで1.57ショックと呼ばれ、これ以降、政府も本腰を入れて対策を立てていますが、未だ合計特殊出生率が回復するまでには至っていません。

平均寿命の延び

大きな戦争や飢餓、疫病もなく、乳幼児の死亡率が低ければ、平均寿命は延びます。
医学の進歩、栄養や食生活の改善、生活環境の改善等、寿命が延びる要素は多くあります。
毎年毎年、平均寿命は延びており、男性、女性ともに80歳を超え、特に女性は90歳に手が届きそうな勢いです。
これも少子高齢化の原因の1つでしょう。

少子高齢化の原因

少子高齢化の原因を1つ1つ見てみましょう。
その中に重要な解決策になりうるヒントが隠れているかもしれません。

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価値観の変化

女性の社会進出が進み、働く女性が多くなったことで少子化が進んでいるという意見がありますが、日本よりも女性の就労率が高く、社会進出が進んでいる国で合計特殊出生率が高い国もあります。
もちろん女性の社会進出の影響がまったくないとは言いませんが、女性たちが意志を持って、産む産まないの選択をしていると考えるのが妥当のような気がします。

晩婚化、未婚率の増加

初婚年齢の平均もこの30年で男女ともに4歳以上の上昇をみせ、2015年の統計では男性31.4歳、女性29.4歳となっています。
また50歳時で1度も結婚したことのない人の割合を出した未婚率では1970年代は男女ともに2%程度で、何か事情がある人以外はほとんどの人が結婚していたという状況でした。
しかし2010年内閣府男女共同参画局が出しているデータによると、男性20.1%、女性10.6%へとその割合が増えています。
これも少子高齢化の原因の1つです。

晩産化、未出産率の増加

結婚が遅くなっているので、自然と出産年齢も上がっていきます。
2013年の統計では初産年齢の平均は30.4歳で、1950年からとっている数字と比べると、6歳も上がっている計算になります。
栄養状態や医学の進歩により高齢で出産する人も増えてはいますが、出産年齢には限界があり、1人の子ども産んで育てるのがやっとという状態になる人も少なくありません。
また子供を産みたくても産めない、自分の年齢を考えて諦める人もいます。

少子高齢化 もう一つの原因

少子高齢化は実は産む産まないを左右する大きな問題を孕んでいます。
なぜ現代において女性がこれほどに子供を産まなくなったのかに、焦点を当ててみましょう。

子どもにかかる費用の増大

出生率の低下は、子供1人を育て上げる費用が、高額だということが一番の原因だと思われます。
中学までの子育て費用の総額は1740万円という試算があります。
内訳は未就園児4年間で337万円、幼稚園、保育園児の費用は2年間で243万円、小学校6年間で692万円、中学校3年間で466万円です。
中学までの15年間でこれだけですので、高校、大学と加えていくと、子供1人あたりにかかる費用の総額は2400万円から3000万円という額になります。
少子高齢化になる原因として、こんなに分かりやすいものはないでしょう。

社会保障制度に対する不安

今の現役世代は、自分たちが高齢者になるときに果たして今の社会保障制度がちゃんと機能しているのか、破綻しているのではないかと不安に思っています。
さらにこのまま少子高齢化が進行して、今よりも自分たちの子供世代がより過酷な状況になるのではとも心配しています。
そういう不安要素が強いため、子供を持たない人たちがいることも見逃せない事実です。

少子高齢化 原因からの対策

少子高齢化の原因をいくつか挙げて行ったところで、それに即した対策を考えて見ましょう。

子どもにかかる諸費用の軽減

少子高齢化の最も大きな原因の1つが子育てにかかる費用だとしたら、多くの女性が子供を産んで育てることに負担を感じないようにすることで出生率が高くなるはずです。
出産や検診費用の無償化、あるいは補助を今より多くするというのも有効でしょう。
さらに教育費の補助、無償化を進めることで、子育て世帯の負担はかなり軽くなります。

保育サービスの拡充

もう1つの少子高齢化の原因は、保育サービスの不足があります。
子どもを安心に預けられる場所があれば、仕事を続けられる女性は相当数います。
そして保育サービスを利用している女性が2人以上の子どもを持つ確率は、利用していない女性に比べ10%も高くなるというデータもあります。
OECDが2010年に試算したところ、子供にかかる費用の軽減と保育サービスの拡充の2つがOECDが定める水準までに改善されれば、日本の合計特殊出生率は2.0まで回復するとなっています。

準高齢者の力を借りる

そして少子高齢化の原因である、社会保障制度と雇用の問題ですが、準高齢者、65歳から74歳のゾーンは医療の進歩や栄養状態の改善などから、このゾーンの8割は一般成人と生活活動の面で遜色ない能力を持っているといいます。
いっそのこと定年制度を廃止して、健康面で心配がなければ、生涯現役で働くという選択もあるべきです。
横並びに年齢で区切るだけでなく、働きたい人には仕事や生きがいを持つということは精神的にも経済的にも潤いをもたらすことになります。
またこの労働力を、保育サービスの拡充に充てれば、社会貢献にも繋がる一大事業となり得ます。

まとめ

ここまで少子高齢化の原因と、対策として考えられることを列挙してきました。
それぞれすぐに対応できるかというと、法の改正を含めないと無理なものもあり、簡単には実現するのは難しいかもしれません。
しかし、今この時にも、少子高齢化は進み続けています。
日本の人口を激減させないためにも、考えなければいけない課題です。

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